「気の導引術」で、自然な心とからだを磨く
「導引」は、古代中国でおよそ五千年前に生まれ、
長い歴史の中で育まれてきたTAO(道)の「気」の修練法です。
呼吸とゆるやかな動きを組み合わせておこなうことで、
灸所(ツボ)をやさしく刺激し、体内の「気」の流れを活発に促します。
本来備わっている生命力(元気)を引き出し、自然治癒力を育み、
心とからだのバランスを、整えていきます。
古代の人々は、動物の動きや生態を観察し、その動きを取り入れることで
自然と調和して、生きる知恵を学びました。
そして、人間本来の自然な動きを取り戻すことが、健康を保つうえで大切であることに気づき、長い年月をかけて研究を重ねた結果、生まれたのが「導引」なのです。
その「導引」を、現代の生活に合わせて体系化し、「導引」という言葉に術をつけて「導引術」とし、
明治以来忘れられていた「導引」を現代によみがえらせたのが、道家道学院 初代学長・早島天來(早島正雄)です。
早島天來は、古代中国から受け継がれてきた「導引」を「気の導引術」として、現代人が学びやすく、日常生活の中で実践しやすいように、1992年に道家道学院を設立し、多くの方へ伝えてきました。
現在、道家道学院では、その志を受け継ぎ、「気の導引術」をはじめとする3つの気のトレーニングを、全国でお伝えしています。
「導引」の歴史と馬王堆の導引図
古代の人々は動物の動作や生態を研究し、その真似をすることで、動物から身を守ることを学びました。
また二本足歩行を始めた人間の動きの不自然さに気づき、野生動物の動きを真似ることが、体内の「気」の流れを自然にし、人間の健康にもどれほど役立つものであるか、長い年月を積み重ねながら研究してきたのです。
そして生まれたのが「導引」です。
最初は狩りをするときの踊りだったともいわれています。
最も古く残っている導引の図は、中国湖南省長沙市馬王堆漢墓から発見された紀元前168年の「導引図」です。
1971~1974年に発見され発掘調査が行われました。
絹に描かれた44種類の導引法は、
中国では約二千年以上前から、健康を保つために導引が実践されていたことを示す貴重な資料です。
同時に医学書『五十二病方』や薬草の本なども共に発掘され、
導引が古代中国の医学や養生法と深く結び付いていたことが明らかになりました。
紀元前2世紀には、すでに中国で健康を保つために体操のようなことが行われ、
医学的な研究も大変進んでいたという事実は、世界中でセンセーショナルに報道されました。
さらに、埋葬されていた人は二千年前のものとは思えないほど肌も柔らかく美しい姿で発見されており、
当時の医学的知識や人体保存の技術がいかに高度であったかがうかがえます。
そのような知識を持つ人物の墓から導引図が見つかったことからも、
導引が当時の中国において医学的にも重要な位置を占めていたことがわかります。
養生(ようせい)と日本への伝来
そしてすでにその当時、導引には、
1、養生(ようせい)法
2、病気治療法
としての二つがあったと、現在中国での研究でも考えられています。
養生(ようせい)法とは人間が病気になるまえに、体内に気をめぐらせて病気をつくらない健康な状態にする方法と考えられます。
日本でいう養生(ようじょう)は病後にからだを癒すことですが、それより、より積極的に人間のからだを健康に保つ方法や、生き方を、中国の人々は考え実践していたのです。
その導引が日本に伝来したのは、4世紀ころに三体千字文が朝鮮半島を経て伝わってきたときに、平法学とともに伝わったといわれています。
導引術は、呼吸法とからだの動きを組み合わせた健康法

導引術は、呼吸法とゆったりとした動きを調和させながら行う「気」のトレーニングです。
日頃の疲れやストレスで滞りやすくなった気の流れを整え、全身の巡りを活発にしていきます。
健やかな毎日を過ごすための心身づくりを支えることも、「気の導引術」の大きな魅力です。
古代中国から受け継がれてきた
TAO(道)の思想では、私たち人間もまた天地自然の一部であり、
本来は自然の流れと調和して生きる存在であると考えられています。
「気の導引術」は、単なる健康体操ではありません。
心とからだのバランスを整えながら本来備わっている生命力を引き出し、
天地自然の流れに沿った健やかで調和のある人生を目指す
TAO(道)の実践法です。
年齢や運動経験を問わず、どなたでも無理なく始めることができます。気の巡りが整うことで、からだが軽くなる感覚や呼吸の深まり、心が晴れやかになる変化を実感される方も少なくありません。
心とからだは深くつながっています。だからこそ「気の導引術」は、心の悩みに対しても「からだから整える」ことを大切にしています。
「気」と導引
私たちは、天地自然に満ちる「気」を吸い、吐くことで生命を保っています。導引術は、からだを動かしながら「気」の流れを整え、季節や環境の変化にも柔軟に対応できる、調和のとれた からだ へと
導いていく健康法です。
導引術で期待できること
送りやすくなる
導引術は生き方であり哲学です
道家では、「からだのこわばりがほぐれると、心のこわばりも自然にほぐれていく」と考えます。
導引術(気のトレーニング)は健康な心身を育むだけでなく、天地自然の気に調和しながら無為自然に生きることを
日々実践する修養法でもあります。
心を整え、からだを整え、生き方を整える。
それが、道家道学院が大切に伝え続けているTAO(道)の
実践哲学なのです。